お知らせ

photograph: Hua Wang

textile n+R × minä perhonen
2021.7.17(土)〜 25(日) minä perhonen galleria(京都)

minä perhonenのテキスタイルでつくる、飾る・包む・仕舞うの布のカタチ。
「新しいけれどどこか懐かしい」minä perhonenの布の魅力です。自然の在り様を優れた感性でとらえ、思いもかけない形で、私たちの前にみせてくれます。
世界の各地に存在する美しい布を語り継いでいきたい、textilen+Rにとって、minä perhonenの布もその一つでありました。今回機会をいただき、その憧れの布を用いて私たちなりの布のカタチを探してみました。

「fukusa(帛紗)」「 shifuku(仕覆)」「 koubukuro(香袋)」がたどりついた布のカタチですが、あえてローマ字表記にしたのは、長い間日本の文化のなかで洗練されてきたカタチを そのまま踏襲するのではなく、私たちなりのアレンジも加えてみたからです。

元々は身にまとう布としてデザインされているので、ひとつひとつの柄のバランスが、私たちの作る布のカタチにあてはめられるかと最初は心配しましたが、裁断して仕上げてみると、見事にそのカタチのなかに収まっていました。ミシン縫いを最小限にして、手縫いで一針一針に思いを込めるということで、一つ一つが心温まる作品になったような気がします。
また、大切な布を小さな端切れに至るまで工夫して使い切るということにも留意しました。
細部にもこだわりのあるminä perhonenの布は、どんな端切れになっても魅力あふれていましたから。

作品について


fukusa(帛紗)

帛紗、袱紗と漢字では書き表わされます。それぞれ違う用途で用いられるものです。
前者は茶道の世界で用いられ、道具を浄めたり、大切な道具を保護するために使用されます。後者は、慶事や弔事に金封などを包んだりするものです。今回は茶道の世界で使われる帛紗を制作しました。
帛紗はもともと千利休が使い始めたとされますが、茶道の発達に伴い、少しづつ変化して今日の形になりました。
作るに当たってはさまざまな決まり事があります。寸法は「8寸8分の9寸あまり」と書き残されていますが、今となっては流派によって若干違うようです。
裏表にした布を、右を「わ」にして半分に折り畳み、三方を縫います。縫い糸は一本どり、その長さは一辺の8倍の長さにとり、糸を途中で継ぐことなく、縫い上げます。吉祥を祈るため、縁起の良い8や9の数字が使われ、一針一針に思いを込め、長い一本の糸にとぎれることのない人生を願う。作るうえでのさまざまな決まり事が使い手の息災を祈るものであるとは、なんとゆかしいことでしょう。

今回展示のfukusaもその流儀に即して作られています。茶の世界で使ってほしいのはもちろんですが、手ごろな大きさの方形の布と考えていただき、お気に入りの布が身近にある豊かな暮らしに役立てていただければ、作り手としてこんなうれしいことはありません。

shifuku(仕覆)

茶の世界には、大切な道具を布で包む仕覆と呼ばれる袋があります。従来の仕覆には名物裂など貴重な裂地が使われることが多いようです。お気に入りの道具に布や紐を吟味して仕覆を仕立てることは、茶人たちの大いなる楽しみでもありました。数寄者たちの遺した道具には一つの道具に複数の仕覆がついていることも珍しくありません。

今回のshifukuには2種類あります。
一つ目は、三谷龍二の白漆カップやカイ・フランクのグラスを入れた仕覆。これは本来の茶の仕覆を踏襲し、そのカタチに沿うよう一つずつ採寸して仮縫いし、手縫いでつくったもの。紐も常緒をかがってあります。
唯一無二のお気に入りをこんなshifukuで包んだら楽しみが倍増しませんか。
もう一つは、三谷龍二の木椀を包んだshifuku。木椀は赤ちゃんのお食い初め用、小さな木スプーンも付けて「ベビーボウル」と呼ばれています。これは茶の仕覆よりはずっと簡便な作りで、仮縫いもしません。茶の仕覆がオーダーメイドならば、これはさしづめレディメイドのshifukuといえるでしょう。色とりどりのミナ・ペルホネンの布に包まれて、魅力あふれる作品になりました。

※写真には過去の作品も含まれます。

koubukuro(香袋)

まずfukusaを布どりし、その次にshifukuを布どりしたら、端切れが残ります。この端切れの使い道がkoubukuroになりました。袖やポケットに忍ばせたり、バッグに入れて香りを楽しみます。
端切れですから、なかなか思うような布どりができませんが、なんとか可愛いものはできないかと考える時間も楽しいものでした。
袋だけでは片手落ちなので、香りも入ります。100%天然しかも最高級のオマーンの「乳香」を中心に和の香り「白檀」を組み合わせて、どこにもない香りができました。

香り協力:麻布香雅堂 山田悠介/CRYSTAL* TEA 永光幸子


minä perhonen galleria

〒600-8018
京都府京都市下京区 河原町通り四条下ル市之町251-2 寿ビルディング3階
Tel:075 353 2217
Open:平日11:00-19:00/土日祝10:00-18:00
(京都河原町駅2番出口から徒歩約5分)

www.mina-perhonen.jp/store_information/galleria/



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